【決定版】ナガレハナサンゴの飼育を完全攻略
【決定版】ナガレハナサンゴの飼育を完全攻略
プロが教える長期維持と色揚げのコツ
「通販で失敗した」「色が維持できない」…そんな悩みを解決。
大阪のCREATE THE SEA「Coral Lab」が実践する、
“失敗しないナガレハナ飼育”のすべてを公開します。
- 飼育難易度:普通
- 寿命:10年以上
- CTS Lab 管理情報
- 失敗しない選び方

CONTENTS
SECTION 1ナガレハナサンゴとは?基礎データ
学名:Fimbriaphyllia ancora
アクアリウムで非常に人気のあるLPS(ハードコーラル)の一種です。ハンマーのような形状の触手が特徴で、ゆらゆらと揺れる姿は水槽内で圧倒的な存在感を放ちます。
| 飼育難易度 | 普通(環境さえ整えれば容易) |
|---|---|
| 光の強さ | 中(PAR 100-175) |
| 水流 | 弱~中(ランダムな水流) |
| 毒性 | 強め(スイーパー触手に注意) |
自然界では直径1mを超える群落を作ることもあり、水槽内でも適切に飼育すれば直径40cm以上に成長し、10年以上生き続ける寿命の長いサンゴです。
サンゴは生態系を支える上でとても重要な限りある資源で、マリンアクアリウムの飾りではなく、命ある生き物です。絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)の一覧の中にもサンゴ類は掲載されており、大切にするべき存在なのです。
SECTION 2飼育環境のポイント(水質・光・水流)
「ナガレハナサンゴが上手く育たない」という場合、原因の9割は「基礎環境の欠如」です。特別な魔法の薬は必要ありません。以下の2点を徹底してください。
① 妥協のない「水」を用意する
当店では、添加剤や吸着剤に頼らない飼育を推奨しています。その代わり、ベースとなる「水」には徹底的にこだわります。
-
不純物のない純水:
水道水に含まれるケイ酸塩や重金属はサンゴの敵です。純水の使用を推奨します。
▶ CTS Pure Water Maker (純水器) の詳細はこちら -
バランスの整った塩:
ミネラルバランスが崩れた海水では、サンゴは開きません。
▶ CREATE THE SEA SALT (オリジナル人工海水)
② 照明と水流のバランス
照明:ブルー系のLED(RadionやReefLEDなど)が適しています。強すぎる光は白化の原因になるため、PAR値 150前後を目安に設定しましょう。
水流:「ポリプ全体が優しくたなびく」程度がベストです。一方向から激しい水流を当てると、共肉が剥がれて死んでしまいます。
③ 水槽サイズについて
ナガレハナサンゴは成長が早く、適切な環境下では数年で直径30cm以上のスペースを必要とするサイズに成長します。最終的には最低でも横幅90cm、奥行き60cm、高さ60cm程度の水槽が必要になります。余裕を持った飼育を心がけてください。
SECTION 3購入時に「絶対に」気をつけるべきこと
ここが最も重要です。どんなに設備が良くても、「購入した個体が元々弱っていた」場合は、プロでも立て直すのは困難です。
失敗しない個体の選び方
- 共肉のチェック:骨格の根本までしっかりと肉(共肉)が巻いているか?骨が見えている個体は避けましょう。
- 入荷直後は避ける:輸入直後のサンゴは輸送ストレスで弱っています。入荷してから最低でも1ヶ月、できれば数ヶ月トリートメントされた個体を選んでください。
SECTION 4【重要】ストレスの正体と100点理論
「ショップでは元気だったのに、水槽に入れたら溶けてしまった」
この現象は、環境の落差によるストレスが原因です。これを分かりやすく「100点満点理論」で解説します。
あなたの水槽は何点ですか?
例えば、サンゴにとって「最も良質な飼育環境」を100点満点とします。
- ①水量 10点
- ②水質 10点
- ③照明 10点
- ④水流 10点
- ⑤プロテインスキマー 10点
- ⑥濾過能力 10点
- ⑦水温管理 10点
- ⑧配置場所 10点
- ⑨導入方法(水合わせ) 10点
- ⑩購入するサンゴの健康状態 10点
【ケースA:危険】
ショップ環境(80点)から、立ち上げ初期の水槽(30点)への移動。
→ 50点もの落差があり、高確率で溶けます。
【ケースB:安全】
ショップ環境(80点)から、整備された水槽(70~90点)への移動。
→ 落差が少なく、サンゴはスムーズに順応します。
購入の際にオーナー様ができる最大の防御策は、「同じ照明環境、水流、水温、水質の店舗から購入すること」です。環境の差を埋めることが、導入成功の鍵となります。
CTS LAB PRESENTS
半年管理という「答え」
Archive Selection No.01

輸入直後のリスクを極限まで排除し、
Radion G6設定下で半年間色揚げされた、
まさに「至高」の一株。
SECTION 5カラーバリエーションとレア種
ナガレハナサンゴには様々なカラーバリエーションが存在します。自然光では緑色や灰色に見えますが、ブルーLED下では幻想的な蛍光色を発します。
Ultra Tri Color Hammer Coral とは
触手がメタリックグリーンとイエローグリーンのツートンになっており、さらに先端がブルー~パープルになっている個体の呼び名です。学名ではなく、ブランド名のようなものです。

当店では、各色彩の発色が一定のクオリティに達していない場合は、たとえその名称で入荷したとしても「Ultra Tri Color」とは認めず、選別落ちとして販売します。
その他のレアカラー
黄色、ツートンカラー、銅色(カッパー)、ホワイトなど、希少な色は非常に高値で取引されます。中には、一つの骨格から2種類の異なるカラーパターンの触手を出す激レア個体も存在します。







SECTION 6よくある質問(Q&A)
Q. 餌やりは必要ですか?
基本的には光合成で栄養を得るため、必須ではありません。ただし、魚が少なく栄養塩が極端に低い水槽では、サンゴ用アミノ酸などを週に1回程度与えると、よりふっくらと開くようになります。
Q. 水槽内で増やすことはできますか?
基本的には、水槽内で個体数を自然に増やすことは困難な種類です。枝分かれして大きくなることはあっても、株がどんどん増える(繁殖する)ことは稀です。
Q. 色が綺麗にならない(色揚げ)のコツは?
色が綺麗にならない原因は、設備不足や人工海水の種類が原因の場合がほとんどです。もう一度ご自身の設備や人工海水は適切なのか見直してみてください。
Q. ナガレハナサンゴが開かない場合は?
水流が強すぎる、KH(炭酸塩硬度)が不適切、魚につつかれている等の原因が考えられます。個別の状況によりますので、まずは公式LINEやInstagramライブでお問い合わせください。
お 問 い 合 わ せ
「飼育について相談したい」「限定個体の入荷情報を知りたい」など、
まずはお気軽に公式LINEへご連絡ください。
- Instagram:@aquarium_art_design
- Tel:090-8384-1928(14:00–20:00/火・木休)
EPILOGUE
サンゴは「時間」を買うもの。
10年寄り添える一株を。


